『友人』、で書き出す記事も今回で三度目です。
その1 →
友人が恋をしました。その2 →
友人に彼女ができました。この書き出しは、私の10年以上前から近しい友人、
あつおくんの恋の模様をお話しした際に使ってきました。
彼に関しては他の記事でも何度も取り上げておりますが、
あつおくんとその彼女・しずかさんと一緒にお花見をしました、というご報告以後、
一切触れておりませんので、今日は久々に彼としずかさんについて書きます。
私の大好きな映画、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』も揃って三部作。
それに倣いまして、今日のこのお話を第三部として、彼の恋物語は一旦幕を閉じます。
もちろん私と彼の友情には変わりは無く、
今後も私と彼は何かにつけては会い、話し、遊んで笑うことでしょう。
ただ、彼の恋がこういう形で一つの節目を迎えたというだけです。
形有るものはいつかは壊れると言っても、
形無いものがいつまでも壊れないとも限りません。
その逆もまた然り、それは誰にもわからないことです。
私はただ、彼の節目に傍に居ることができて幸せだったと思います。
つい先週までは、この話が彼の目に止まることは無いと思っていましたが、
突如そうも言っていられない状況になりました。
いつか彼の目に止まるかもしれません。止まらないかもしれません。
それでも私は書きます。
彼には結局言えなかったので、今書きます。
敢えて言葉にしないでも彼はもしかしたら全部わかっているかもしれませんが、
わかっていないのは私なのかもしれないので、自分の為にも書きます。
お話、と書きましたが、私からあつおくんへのメッセージという形を取らせていただくこと、
どうぞご了承下さい。
人は幸せ過ぎると泣くんだぜ?
友人が、結婚しました。
あつおくんへ
あなたの結婚式、披露パーティが終わって数日が経ち、
ようやく一息ついて落ち着いてメッセージを書けるようになりました。
私の知る最高の結婚式はやっぱりあなたがプロデュースしてくれた我らの式だけど、
あなたにとっての最高をプレゼントできたのなら幸いです。
とにかくあなたを最後の最後で男泣きさせるべく全力を尽くしたが、
とうとう涙目までしかいかなかったか。ちょっと悔しい。
それでも、新婦しずかちゃんがあなたの分もわんわん泣いてくれたから、
それでヨシということにしようか。
私が幹事をするのだから、当たり前だけどとにかくとにかくサプライズネタが多くて、
私は自業自得だから仕方ないにしても、
巻き込まれてしまったあなたたち新郎新婦・会場のスタッフさん・部活の仲間達には
ちょっぴり申し訳なかったかもとは思ってるんだ。
スタッフさんはそれがお仕事なので諦めていただくとして、
部活のみんなは、だけど嫌な顔一つせず付き合ってくれて、
前日も当日もずっと何か手伝えることはないかって連絡くれてたんだよ。
まあ、当日じゃあ遅過ぎるんだけどな。そう、とにかくサプライズの多かったパーティだったね。
新婦から新郎へのプレゼントと手紙、
内緒にはしてたけれども、何かあるって気付いていただろうと思います。
私は幹事なので、もちろん何を用意したかは彼女から事前に聞いていた。
あつおくんが大学でヒヨコの研究してたって教えたのは私だしね。
だから
「ヒヨコの編みぐるみを作る!」って言った、
しずかちゃんの意気込みは、まあアリだとは思うんだ。
だが
これはヒヨコじゃないだろ…。私が言えたものでもないが、たぶん彼女はヒヨコ見たこと無いので
ちょっと現物見せてお勉強させた方が良いと思う。
手編みといえば、披露宴でのプチギフト、どうもありがとう。
ホントにお疲れ様としずかちゃんに伝えてください。
親族とごく少数の友人だけというこじんまりとした披露宴だったとはいえ、
全員分のコースターを編むのは大変だっただろうと思います。
引き菓子も新婦が焼いたガトーショコラだったし、
本当に随所に心のこもった手づくり品がいっぱいで、すごく嬉しかった。
手づくりは心を込められるし、伝わる気がする。
でもこんなハレの舞台に引っ張り出されるだなんてコイツも思ってなかったから、
他のゲストにキモイとだけ伝わっていても、当方一切関知いたしません。
もう一つ嬉しかったのは、
新郎友人として呼んでくれてたのは私たち夫婦だけだったんだね。
そう言えば、あつおくんには二年前、
私たちの結婚式で友人代表で宣誓とサインをしてもらった。
お互いこれからも夫婦仲良く暮らしていけるよう、
私はあなた方二人をしっかり見張るし、どうかこれからも我々を見守ってください。
話をサプライズに戻そうか。
新婦から新郎へのサプライズがあって、
最後の最後に新郎から新婦へのサプライズがあって、
もちろんそれだけで終わらせるわけもなく、
新郎新婦二人へのサプライズを用意させていただきました。
部活の仲間で、二人に内緒でこっそり実家へお邪魔して、
ご両親へのインタビュー&二人へのメッセージ。
「我々がここに来たこと絶対バラさないでくださいね、いいですね絶対ですよ!」と
とにかくとにかく念を押しまくったんだけど、
それでも当日の朝、披露宴でご両親にお会いしたら、
あつおママ「あっ、ぺんぐりさーん!アレどうなりましたー!?」シーッ!お母さんまだシーッ!!あれでバレたんなら私はお母さんをちょっぴり恨むよ。
あつおくんのお父さん、お母さんにお会いするのは久しぶり。
お元気そうでなによりでした。
VTRに使ったのは数分の映像だったけど、実際は三時間以上お邪魔させていただいてて、
どっぷりいろんなお話聞かせてもらった。
そういえば高校のときからずっと変わらないあなたの髪形の謎も解けました。
あつおママ「昔はよく私が切ってあげてたんだけどね、さすがにホラ、
いつまでもそういうわけにもいかないでしょ」私「ですねー。いつまで切ってあげてたんですか?」
あつおママ「今年の7月くらいまでだったかしら」お母さんそれ
アウトです。
そらいつまで経っても息子さん垢抜けないわけです。
あつおママ「いやでもね、私もプロだから。漉きバサミもバリカンもうちにあるから」一瞬じゃあセーフだと一同思ってから、お母さんそれ
やっぱりアウトです。
お母さんは
ドッグトリマーなんですから
息子さんはきちんと床屋に連れてってあげてください。
そもそもあつおくんもいつまでも犬用バリカンに甘んじるな!!
その辺も友人としてきちんと注意しておいたので、今後あなたはちゃんと床屋に行くんだよ。
しずかちゃんに刈ってもらおうとか思うんじゃないよ。
しずかちゃんのご両親の連絡先は、
もちろんあつおくんをだまして手に入れたあの時の電話番号です。
こういう時、素直なあなたは簡単で助かります。
どちらかと言うとしずかちゃんにバレないようにする方が大変でした。
でも、お陰で良いお話がいっぱい聞けました。
時間の都合で結構カットしちゃったけど、完全版も渡すからそれ見て涙すると良いぞ。
このご両親からのビデオレターは、金曜の昼間から当日の朝までかけて、
もう一人の幹事しむけんが全力で編集してくれました。
私はその横で最後のイベント、新郎から新婦へのサプライズの仕込みをしてました。
そう、木曜の夜から金曜の昼までは、
あつおくんとしむけんと私で、我が家で三人徹夜で準備してたでしょ?
あの後、お開きみたいな顔であなたをうちから送り出した後、
二人してもう一晩、
死に物狂いで夜を越えました。
もちろん越えたくは無かったが気付いたら出発時間だったんだ。実は夫きういもその日徹夜だったんだけど、それは結婚式とは関係ないから気にしないで。
「スピーチ徹夜で考えてて…」とか言ってたけど、アレ嘘だから気にしないで。
大変だったが、辛いとは一瞬も思わなかった。
二人の為ならまだまだまだまだ頑張れる、あと二晩くらい全然余裕
ゴメン嘘。でも最後の最後、新婦しずかちゃんへのプレゼントは、
パーティで一番大事なところだと私は思っていたから、やれるところまでやりたかった。
あつおくんも頑張ったもんな。
仕事終わって深夜、彼女に内緒でこっそりうちに来てひたすら作業。
それを式の前々日までやったんだもんね。
器用なのは知っていたが、ここまで見事に作り上げるとは思ってなかった。
好きな人に好きだと伝えるのに何ヶ月もかかるあなたが、
やっぱり何ヶ月もかかった自作の指輪を付けてあげて、
それとお揃いのネックレスもかけてあげて、
たぶん生まれて初めてのラブレターをみんなの前で読み上げたんだから、
私もしむけんももちろん頑張ったけど、
一番頑張ったのはやはりあなただ。
花嫁を号泣させたのはあなただ。
私を含むワンゲルのみんながなんか涙腺モヨモヨしてたのは、
たぶんその辺のオニオンスライスでも目玉にこすりつけたんだと思って欲しい。
少し思い出を語ります。
面白いおかしいネタエピソードは数あれど、
優しくなれるエピソードはほとんど持ち合わせていない私の思い出の中で、
数少なくも美しく輝く一片は、あつおくんに纏わるものです。
10年近く前、私は自分のことに本当に自信が持てなくて、
自分の中の不安を日記に書き付けていました。今でこそ黒歴史。
そしてそのあたりが私の限界なのか、
よりによってその日記を部室に忘れてしまうという考えられない失態を犯しました。
帰宅して日記が無いことに気付いた私の胸中は、もう。
それを拾ったのが他の誰でもないあつおくんでした。
その夜に私は彼から連絡を貰いました。
何故彼が泣いていたのかはすぐにはわかりませんでした。
「見てはいけないとはわかっていたのだけれど、
どうしても好奇心に負けて読んでしまった。
そんなに悩んでいるなんて知らなかった。
いつも笑っていたから何も知らなかった。
涙が止まりません。
本当にごめんなさい」泣きじゃくる彼とは裏腹に、不思議なことですが私は笑っていました。
笑いながら涙が出てきて、でも笑うのも止まらずずっと笑い泣きしていました。
あまりにも彼が泣くので。
他人のことなのに。
見るだけ見て黙っていればバレやしないのに。
暗黒のようなその毎日に、一緒に泣いてくれたのは彼だけでした。
そのことは今でも私の宝物です。
山に行った時のテントの中で、夜の部室で、通学の行き帰りの電車の中で。
私はたくさんのことをあつおくんと話しました。
異性だけど我らはずっと今まで友達で、
どこかできっと儚いフラグが立ったこともあるかもしれないが、
お互い気付かずいつもバッキバキにへし折ってたんでしょう。
それもまたよし。
私の幾つもの分岐にあなたは立ち会ってくれたし、私も立つことができた。
それを心から誇りに思います。
愚直で純粋で聡明なあなたと、今までもこれからも友達で居られること、
それも心から誇り思います。
しずかちゃんと、どうか末永くお幸せに。
結婚、本当におめでとう。
追伸:
今までいっぱいブログでネタにしてごめんなさい。
反省しています。
これからもネタにします。
自重はしません。
追伸2:
手始めにブーメランパンツのネタ晒して良いですか。
追伸3:
それとも寝言の件ですか。
追伸4:
あっ、着ていく服が無い件は既に晒してます。
追伸5:
弟くん、またカッコよくなってたなあ。
ちょっと兄も頑張らなあかんの違いますか。
追伸6:
とうとうあつおくんも結婚でさすがに疎遠になるかと思いきや、
なんでアンタうちのすぐ傍に引っ越してきたん?
なんで醤油借りに行ける距離なん?
ちなみに夕飯のおかずなに?
追伸7:
新婚旅行のお土産なんて、そんな気を遣わなくていいんだよ!そんなことに気をまわすくらいならしっかり思い出作りに励むんだ!いいからいいから!お土産なんて本当に良いから!気にしないでお土産なんて!そんな別にお土産なんて大事じゃないよ!CMでも言うじゃないモノよりオミヤゲ、あっ違ったオモイデだよほんと!だからお土産なんていいってば、ホントに良いんだからお土産なんて!
追伸8:
でもホントにお土産がスフィンクスだったらキレる。
追伸9:
敢えて言うならお土産はWiiで。
テーマ : ウェディング - ジャンル : 結婚・家庭生活